結論:個人向けを確認できたのは64市区町
個人でも、防犯カメラの購入や設置に補助金を使える地域はあります。
編集部が2026年7月から8月に、埼玉県63市町村、東京23区、神奈川県33市町村、千葉県54市町村の公式情報を確認したところ、令和8年度の通常の家庭用防犯対策として個人・世帯向けの制度を64市区町で確認できました。
この数には、年度内の受付が終了した制度、受付開始前の制度、詳細準備中の制度も含みます。「今日申請できる地域が64」という意味ではありません。
ただし、地域差は大きくあります。東京23区は全区で確認できた一方、神奈川県は33市町村のうち4市町でした。個人向けの上限も5千円から10万円まで開きがあります。
「県の補助金があるか」ではなく、住んでいる市区町村に個人向け制度があり、現在も受け付けているかを確認してください。
4地域173市区町を比べた結果
調査範囲と、個人向け制度を確認できた市区町の数です。
| 地域 | 調査範囲 | 個人向けを確認 | 上限額の範囲 |
|---|---|---|---|
| 埼玉県 | 63市町村 | 30市町 | 5千円〜10万円 |
| 東京23区 | 23区 | 23区 | 1万円〜6万円 |
| 神奈川県 | 33市町村 | 4市町 | 1万円〜5万円 |
| 千葉県 | 54市町村 | 7市町 | 2万円〜5万円 |
| 合計 | 173市区町 | 64市区町 | — |
埼玉県の10万円は、蕨市の共同住宅向け上限です。個人の戸建ては2万円で、戸建て向けの上限は秩父市の5万円でした。上限額だけを見ず、自宅の種類と補助率も確認する必要があります。

東京23区は全区、埼玉県は30市町
東京23区では、23区すべてに個人・世帯向けの制度がありました。東京都が、区市町村による個人宅向け防犯機器の購入助成を支援しているためです。都民が東京都へ直接申請する制度ではなく、窓口は各区です。
区ごとの上限は1万円から6万円でした。補助率10分の10の区もありますが、上限額、対象品目、購入日の条件は区ごとに違います。
埼玉県では、63市町村のうち30市町で令和8年度の個人向け制度を確認しました。1万〜3万円が中心ですが、深谷市は日中等に65歳以上だけになる世帯、熊谷市と小鹿野町は市内・町内の店舗や事業者での購入・設置を条件にしています。秩父市・羽生市は受付終了、久喜市第2弾は受付開始前、白岡市は詳細準備中です。
千葉県は7市町、神奈川県は4市町
千葉県で通常の家庭用防犯対策として個人が申請できる制度を確認したのは、白子町、鎌ケ谷市、酒々井町、船橋市、神崎町、芝山町、野田市の7市町です。上限は2万円から5万円でした。
松戸市には個人も参加できる街頭防犯ネットワークカメラ事業があります。ただし、公道の撮影が必須で、映像は市が一元管理します。自宅用カメラの一般的な補助とは違うため、7市町には含めていません。
神奈川県で個人向けを確認できたのは、相模原市、海老名市、愛川町、湯河原町の4市町です。上限は1万円から5万円でした。座間市の制度は令和7年度で終了し、令和8年度の継続を確認できなかったため除外しています。
県ではなく、市区町村へ申請する
「埼玉県の補助金」「東京都の補助金」と案内されていても、住民が都県へ直接申請できるとは限りません。
今回確認した4地域では、都県が市区町村の事業を支援し、住民や自治会は市区町村へ申請する形が基本でした。東京都も、都民に対する直接の補助事業ではないと案内しています。
公式サイトを探すときは、「都道府県名+防犯カメラ補助金」だけでなく、「市区町村名+防犯+補助」で検索してください。制度名が「住まいの防犯対策」「防犯機器購入費補助」になっていることがあります。
個人向けと自治会向けは別の制度
個人向け制度は、自宅の玄関や敷地を守るカメラが対象です。補助錠、防犯フィルム、センサーライトなどと同じ枠で、合算上限が決まる制度もあります。
自治会・町内会向け制度は、通学路や公園などの公共空間を撮影するカメラが中心です。1台あたり20万〜30万円台の例がありますが、設置場所の同意、警察との協議、運用規程、継続的な防犯活動を求められます。
個人が自宅に付ける場合、自治会向けの大きな上限額は使えません。申請対象が「個人・世帯」か「自治会・町内会」かを最初に分けてください。
申請前に確認する5項目
- 今年度の制度か。 昨年度のページや終了済みの制度が検索結果に残ることがあります
- 防犯カメラが対象品目か。 防犯対策の補助金でも、カメラだけを対象外にする自治体があります
- 購入・契約の前に申請が必要か。 交付決定前に買うと対象外になる制度があります
- 購入先や設置業者の指定があるか。 市区町村内の店舗を条件にする制度があります
- 受付中か。 申請期限前でも、予算に達すると終了する場合があります

制度が見つかったら、自治体へ確認してから見積もりを依頼し、申請、交付決定、契約・工事の順に進めるのが安全です。購入後の申請を認める制度もあるため、最終的には各自治体の案内に従ってください。
よくある質問
防犯カメラを買った後でも申請できますか
自治体によります。購入後に領収書と設置写真を出す制度もあれば、購入・工事前の申請と交付決定が必要な制度もあります。注文前に公式ページか担当課で確認してください。
賃貸住宅でも対象になりますか
制度によっては対象になりますが、所有者や管理会社の同意を求められることがあります。共用部を撮影する場合は、管理組合の手続きが必要になることもあります。
補助金の上限額をそのまま受け取れますか
必ずしも受け取れません。対象経費に補助率を掛けた額と、上限額の低いほうが交付額になります。対象外経費や千円未満の端数処理も自治体ごとに違います。
次の一歩
補助金の申請には、見積書や製品仕様書を求められることがあります。先に契約せず、条件をそろえて2〜3社から見積もりを取ってください。
この記事は、埼玉県63市町村を2026年8月26日、東京23区を2026年7月、神奈川県33市町村と千葉県54市町村を2026年8月22日までに確認した結果を基にしています。制度の受付状況と条件は変わります。申請前に必ず市区町村の公式ページか担当窓口で最新情報をご確認ください。