結論:資格は「あるか」より「何を書いているか」を見る
防犯カメラ業者を資格で選ぼうとすると、最初に困るのは、そもそも資格を書いていない会社が多いことです。書いていないから資格を持っていない、とは言えません。判断に使えるのは、資格の有無そのものより、何の資格を、どこまで具体的に書いているかのほうです。
なぜそう言えるか:37社を調べたら、書き方がそろっていなかった

編集部は2026年7月、掲載37社(埼玉県・千葉県)の公式サイトを1社ずつ調べ、保有資格の記載を確認しました。
資格名の記載があったのは23社です。残りの14社は、サイト内を探しても資格に触れた記述が見つかりませんでした。
記載がある会社どうしでも、書き方はそろっていませんでした。
ある会社は、第二種電気工事士、工事担任者DD第三種、石綿作業主任者技能講習など9種類を一覧で並べていました。別の会社は「防犯設備士8名在籍」と人数まで書き、また別の会社は「電気工事士2名、自動ドア施工技能士3名」と職種ごとの内訳を出していました。
その一方で、資格に触れてはいるものの、具体名を書いていない会社が3社ありました。「電気工事の国家資格」「電気工事に必要な各種資格」「資格を持ったスタッフ」という書き方です。読んでも、何を持っているのかは分かりません。
資格の記載は「ある・ない」の二択ではありません。どこまで書くかに段階があります。
資格の種類と、防犯カメラ工事での意味
記載でよく出てくる資格は3つです。
防犯設備士は、防犯設備の知識について民間団体が認定する資格です。カメラの選定や配置の設計に関わります。ただし、この資格がなくても防犯カメラの設置工事はできます。持っていない会社が施工できないわけではありません。
電気工事士(第一種・第二種)は国家資格で、防犯設備士とは意味合いが違います。電源から直接配線を取る工事には、法律上この資格が必要です。コンセントに挿すだけのカメラなら不要ですが、屋外や高所に据え付けるとなると、電源工事を伴うことが多くなります。
工事担任者は通信回線の接続工事に関わる国家資格です。ネットワークカメラや遠隔監視を扱う場合に関係します。
なお、建設業許可や電気工事業登録は「会社の許認可」であって、個人の資格ではありません。 当サイトではこの2つを別のものとして扱っています。許可番号だけが書いてあり、資格名がない会社もあります。
具体的な進め方:見積もりのときに聞く3つ

資格の記載がない会社を候補から外す必要はありません。聞けば分かります。
- 実際に現場に来る人が、何の資格を持っているか。 会社としての在籍者数ではなく、自分の工事を担当する人の話として聞きます
- 電源工事が発生するか、その場合は誰が施工するか。 発生するなら電気工事士の資格が要ります。下請けに出す場合は、その会社の資格を確認します
- 屋外や高所の作業があるか。 高所作業車や足場の資格が別に必要になることがあります
書いている会社にも、同じことを聞いてください。「8名在籍」と書いてあっても、自分の現場に来るのがその1人とは限りません。
よくある勘違い
「資格の記載がない会社は避けるべき」とは限りません。 今回の調査で記載が見つからなかった会社の中には、施工実績を細かく載せている会社も、許認可番号を明示している会社もありました。サイトに何を書くかの優先順位が違うだけ、ということもあります。
「防犯設備士がいれば安心」とも言えません。 この資格は設計・提案の知識を示すもので、配線工事の質を保証するものではありません。逆に電気工事士だけでは、カメラをどこに向けるべきかの設計力は測れません。必要な資格は工事の内容で変わります。
資格の数が多いほど良い、でもありません。 9種類を並べていた会社は、防犯カメラ以外の工事も幅広く手がけているためにその数になっています。自分の工事に関係するのはそのうち1〜2種類です。
次の一歩
当サイトの比較表に「資格の記載」列を追加しました。各社の公式サイトに書かれている資格名を、そのまま転記しています。
記載が確認できなかった会社は「要問い合わせ」と表示しています。資格者がいないという意味ではありません。 問い合わせのときに確認する項目だ、という印です。
- 業者一覧で比較する業者を選ぶ
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- 費用の内訳から比べる:店舗の防犯カメラ設置費用の相場と、見積もりで見落としやすい項目
掲載情報は各社公式サイトの記載を確認したものです。実際に誰が施工するかは、必ず見積もり時に直接確認してください。